生活保護で受けられる家賃補助(住宅補助)とは|賃貸物件の上限額も紹介

生活保護で受けられる家賃補助(住宅補助)とは

生活保護を受けている人が新しく賃貸物件を契約するのには、何かとハードルが高く感じられることが多いです。また、生活保護を受給しているなら、家賃補助の一つである住宅扶助制度についても詳細を知っておく必要があります。

今回は、生活保護で利用できる住宅扶助制度について詳細を解説しながら、賃貸物件を探すときのコツなどを紹介していきます。

生活で受けられる家賃補助(住宅扶助制度)とは

生活保護とは、病気や高齢で働けない人や、シングルマザーもしくはシングルファーザーの世帯で生活が厳しい人などを経済的に国が支援する制度です。生活保護受給世帯は、家計が厳しいことが多く、住んでいる家の家賃を毎月払っていくのも大変という状況になっています。 そのため生活保護の制度内には、住宅扶助と呼ばれる家賃補助があります。生活保護を受給していると、一定額家賃の補助となる住宅扶助が支給されるかたちになるのです。

等級地別上限額(主要都市例)

生活保護で支給される家賃補助(住宅扶助)は、支給額が決まっています。この額は等級地別で決まるため、住んでいる地域によって額が変わるのが特徴的です。いくつかの主要都市の支給額を紹介していきます。

東京

東京では、住宅扶助の支給額は以下のようになります。等級地別に金額が変わるため、下限と上限があります。

  • 単身世帯:40,900円~53,700円
  • 二人世帯:49,000円~64,000円
  • 三人世帯:53,200円~69,800円

神奈川・埼玉

神奈川の扶助額は以下の通りです。神奈川は下限・上限がなく、どの地域でも基本的には以下の一律額になるのが特徴的です。

  • 単身世帯:41,000円
  • 二人世帯:49,000 円
  • 三人世帯:53,000円

これに対して埼玉では以下のように、下限・上限が設けられています。

  • 単身世帯:37,000円~47,700円
  • 二人世帯:44,000円~57,000円
  • 三人世帯:48,000円~62,000円

大阪

大阪は以下のように、等級地によって支給額が変わります。

  • 単身世帯:29,000円~39,000円
  • 二人世帯:35,000円~47,000円
  • 三人世帯:38,000円~51,000円

名古屋

名古屋は、等級がわかれていないため、名古屋市内であれば以下のような一定額が支給されます。

  • 単身世帯:37,000円
  • 二人世帯:44,000円
  • 三人世帯:48,000円

札幌

札幌も等級地は同じのため、住宅扶助で支給される額は以下の一定額になります。

  • 単身世帯:36,000円
  • 二人世帯:43,000円
  • 三人世帯:46,000円

等級地別上限額とは別に床面積別の限度額もある

前項では、等級地によって住宅扶助の支給額は異なるとお伝えしました。

しかし住宅扶助の上限額は、等級地とは別で、床面積別の限度額もあるため注意が必要です。そして床面積別の上限額も、自治体によって異なります。 例えば、東京23区内であれば以下のような上限が設けられています 。

  • 10㎡超~15㎡以下:48,000円
  • 6㎡超~10㎡以下:43,000円
  • 6㎡以下:38,000円

住宅補助対象になるもの

生活保護の住宅扶助は、補助の対象となるものがあらかじめ決められています 。

  • 敷金・礼金
  • 契約更新料
  • 住宅維持費

基本的に住宅扶助は家賃の補助として支給されますが、敷金礼金は転居の際に一時的に必要になる費用になるため、一時扶助金として支給されるかたちになります。ただ、家賃が上限額以内に収まっていることが条件となることも注意しなければいけません。 そのほか仲介手数料や火災保険料、引っ越し費用なども補助の対象になる場合があります。また、これらの費用はあくまで一時扶助金内で収めなければいけません 。

住宅補助対象にならないもの

これに対して、住宅扶助の対象外となる費用もあります。例えば以下のような費用が挙げられます 。

  • 共益費
  • 管理費
  • 水道費

管理費、共益費も同じように補助の対象と誤解されがちですが、これらは対象外となるため気をつけましょう。生活保護を受給している状態で新しく物件を探すなら、管理費・共益費が家賃に含まれている物件を探すことが重要なポイントになります。

住宅補助制度を使用する場合の賃貸物件探しの流れ

生活保護を受給している人は、物件を探す際に先にやらなければならないことがあります。賃貸物件契約を結ぶには、生活保護の住宅扶助が大きく関わってくるため、以下のような流れを踏む必要があります 。

  • 不動産会社に初期費用の見積もりを出してもらう
  • ケースワーカー(生活保護窓口の担当者)に見積もりの了承をもらう
  • 契約のスケジュールを決める
  • 初期費用をケースワーカーから受け取り、不動産会社で契約を完了させる
  • 契約書と領収書をケースワーカーに渡す

生活保護を受給している場合は、扶助の中で家賃が収まるかどうかを慎重に確かめなければいけません。場合によっては、ケースワーカーに何度も相談しに出向かなければいけないこともあります。不動産会社に出してもらった見積もりにNGが出れば、また不動産会社に行ってやり直してもらうため、とにかく役場との往復の連続になります。 物件を借りる前には、普通の人よりやることが多いため、余裕を持って行動することが大切です 。

生活保護受給の保証会社の審査とは

続いて、生活保護受給者の保証会社の審査について解説していきます。

生活保護を受給していると、どうしても家賃保証会社からは、審査の際に厳しい目で見られがちなところがあります。経済的に困窮している人だからこそ、家賃を滞納したときに回収が難しくなりそうな印象があるためです。 保証人を立てることは必須ですが、保証人となってくれる人が親族にいない場合は、それでも問題ないと言ってくれる保証会社を探すしかありません。また、役所が家賃分だけ家主の口座に直接振り込む仕組みになっていれば、審査にも通りやすいと言われています 。

生活保護者が賃貸物件を借りるのはハードルが高い

しかし、生活保護を受給している状態でもし審査に通ったとしても、契約の際には何かと困難やトラブルは多くなりがちです。例えば以下のようなハードルがあります 。

  • 家主がOKを出さない
  • 取り扱う不動産会社が見つからない
  • 担当のケースワーカーから許可が出ない

実際のところ、物件の大家がOKを出さない場合は多いです。生活保護受給者ともなれば、家賃のみならず何か別のことでトラブルを起こすかもしれないという不安要素は大きいからでしょう。また、取り扱う不動産会社がなかなか見つけられなかったり、担当のケースワーカーがそもそも許可を出してくれなかったりすることも多々あります 。

生活保護者の賃貸物件探しのコツ

では、生活保護を受給している人が、効率的に賃貸物件を探すにはどうすれば良いのでしょうか。以下から、生活保護を受けていてもうまく部屋を探せる2つのコツを紹介していきます 。

生活保護者向け住宅を多く取り扱う住宅会社を探す

生活保護を受給している人でもOKな物件を取り扱っている不動産会社を探すことは、絶対条件となります。まずは不動産会社をしっかり選ぶところから始めましょう。

地域密着型の住宅会社は、扱っている物件もそこまで多くないため、生活保護受給者向けの住宅の情報も少ない場合があります。そのため大手フランチャイズの会社を中心市、なるべく多くの住宅会社に足を運んでみましょう。

賃貸物件検索サイトで「生活保護」などで検索してみる

まずはweb上で入居できそうな物件の目星をつけることも大切です。 不動産会社の物件検索サイトを開き、「生活保護」などのワードで物件を検索してみましょう。すると、「生活保護OK」「相談OK」といった物件が出てきます。また、保証人不要、高齢者歓迎、外国人OKといったキーワードの物件も柔軟に対応してもらえる可能性があります。検索で出てきた物件を取り扱っている不動産会社をチェックし、その情報をもとに不動産会社を訪れてみると良いでしょう 。

まとめ

生活保護を受給していると、家賃補助として住宅扶助が支給されます。住宅扶助には上限額が決まっており、この上限額は新しく物件を契約する際にも大きく関わってきます。そのため、自分の地域の上限額をしっかり理解しておくことは大切です。 また、生活保護を受給している人は、新規での賃貸物件契約において、いろいろな面でハードルが高くなるところがあります。効率的に部屋探しができるポイントはぜひ押さえておきましょう 。